スカートの中には雌の匂い
「ああ……っ……」
「美由紀さん、どうしたの?」
「気持ちいいっ……今の……もっと、やって」
「これかなあ」
人差し指の腹を強く押しつけて、グリグリ回すと美由紀さんが大きな声を出す。
「ああぁっ!」
突然、美由紀さんはスカートをたくし上げて自分の指でソコに触れた。
「ここよ」
その場所は、僕の指が押さえているすぐ上だった。
「ここが、クリちゃんなの、わかる?」
「うん」
ゴクンと唾を呑み込んだ音が美由紀さんにも聞こえてしまっただろうか。
美由紀さんの指が、クリちゃんの上にかぶさっている皮をめくると、生々しい小さな肉の塊が現われる。
オレンジ色のほの暗い灯りに照らされているせいで、薄茶色の変な色をしてるけど、もっと明るいところで見たら、綺麗なピンク色なのかもしれない。
僕が頭を突っ込んでいるスカートの中は、初めて嗅ぐ女の肢体の匂いが充満している。
その匂いが、僕の脳を溶かそうとしている。
人間が動物だってことは小学生のときから知ってたけど、そのことを実感するのは初めてだった。
「優しく、触ってね」
「はい、美由紀さん」
人差し指の先で、初めてクリちゃんに触る。
女というのは、男とはまったく別の生き物なんだと、僕は思った。
女の肢体の中で、一番興味がある場所っていったら、やっぱりアソコかな。
僕だって、いつでもそんなことばかり考えてるわけじゃない。
普通に顔を見て好みだとかそうじゃないとか、キレイな髪だと思ったり、大きいオッパイとか、ついジッと見ちゃったり、もちろん服の上からだけど。
そんなことは日常茶飯事だ。
でも、今みたいな状況下では、考えることなんて限られてしまう。
スカートの中に頭を突っ込んだ僕は、手に持った小さなライトのオレンジ色の光に照らされた女のアソコを見ている。
初めて本物を見た衝撃は少し薄れて、教えられたクリちゃんに指先で触れてみた。
「ん……ふっ……」
美由紀さんが息を吐くのが聞こえる。
不思議だ。
目の前のものは、ただ、女のアソコとしか思えないのに、この肢体は本当は美由紀さんの肢体で、僕が指でいじっているのも美由紀さんの一部なんだよね。
美由紀さんは、いとこの拓哉兄さんの奥さんで、いつも明るくて元気で、僕よりはずっと年上だけど、子供のように無邪気なところのある女性だ。
僕は、いつからか美由紀さんを好きになっていた。
だけど、僕が頭を突っ込んでいるスカートの中には雌の匂いが充満していて、アリンコほどの僕の理性なんてすぐに消し飛んだ。